おいしい函館 Taste Hakodate Food

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函館「食」ニュース

【レポート】第33回函館西部地区バル街&楽しむための3つのポイント

2023/5/30
【レポート】第33回函館西部地区バル街&楽しむための3つのポイント

3年ぶりに開催された「函館西部地区バル街」。チケットは早々に完売、大盛況に終わりました。 バル街当日の様子をご紹介します。   コロナ禍を経て3年ぶりの開催。待望のバル街とあり西部地区は大賑わい。写真は16時30分からアクロス十字街で振る舞われる「赤ワインと生ハム」に並ぶ長蛇の列。   前述のように人気のお店は並ぶことも。マップを広げて「次はどこにしようか?」なんて相談しながら待つのも楽しみの一つです。     お店ならではのピンチョスとともにお酒を楽しむ お店ごとに個性豊かなピンチョスが提供されます。気になっていたお店をこの機会に体験できるのも醍醐味の一つです。(写真はバルレストラン ラ・コンチャ)   クラブ・ガスバリ・バー (特別参加@港の庵)   和ダイニング 井井(いい)   旬鮮酒家 桜路   二十間坂 Little Feet   ※盛況につきメニューが完売して、急遽別のメニューを提供しているお店もありました。   この日、アクロス十字街で振る舞われた生ハムは「クラブ・ガスバリ・バー」の前でも振る舞われていました。生ハムを切っているのがバル街実行委員会代表の深谷シェフ。楽しそうに切っている姿が印象的でした。   お店によってはライブが開催されているなど、食以外の楽しみもありました。(写真は二十間坂 Little Feet)     バル街を楽しむ3つのポイント ①暖かい格好で参加しましょう 函館の西部地区は海から近く、風が強い日もしばしば。 お店からお店へ歩く際はもちろん、人気店は外で並ぶこともありますので、寒さ対策が必要です。 特に春のバル街は冷えますので、マフラーや手袋のご持参をおすすめします。   ②「バル街 i 」を活用しましょう バル街 iとはインフォメーションブース。市電「十字街電停」付近にある「函館市地域交流まちづくりセンター(通称:まちセン)」にバル街当日のみ設置され、各店舗でどんなピンチョスやドリンクが提供されているかが貼り出されています。 ライブやお店ならではのイベントなど、あらゆる情報がこのバル街iに集約されているので、お店を決めかねた時には活用してみましょう。   ③気になるお店には早めに行きましょう あらかじめ行きたいお店をピックアップして参加される方が大半のはず。しかし提供されるピンチョスやドリンクは基本的には数量限定のため、行く時間が遅いとすでに「完売」となっていることも多いです。 気になるお店の営業時間は必ずチェックし、早めに訪れることをおすすめします。     晴天に恵まれ、大盛況に終わった春のバル街。 次回は秋バル、2023年9月10日(日)開催予定です。

函館・道南の食の魅力が集結!「はこだてFOODフェスタ2023」開催レポート

2023/3/9
函館・道南の食の魅力が集結!「はこだてFOODフェスタ2023」開催レポート

冬を盛り上げるグルメイベントとして2018年から始まった「はこだてFOODフェスタ」。コロナ禍を経て4年ぶりに函館アリーナで開催された「はこだてFOODフェスタ2023」(2023年2月25日~26日)のレポートをお届けします。   会場は函館アリーナのメインアリーナ。1階の壁に沿ってコの字型にブースが設けられ、中央部分にはブースと飲食席がおよそ半々の割合で設けられました。ブース数は約70で、過去最多となりました。   【函館の食を表現、テーマブース】 函館近海で漁獲量が急増しているブリの特徴を活かした製品として考案された新グルメ「函館ブリ塩ラーメン」が初出店。「北海道新技術・新製品開発賞」食品部門で大賞を受賞するなど注目が集まっており、2日間とも大いに人気を集めました。   函館鮨同業会の寿司や海鮮丼は、毎回不動の人気。目の前で職人さんたちが手際よく寿司を握っていきます。   【フード・スイーツブース】 函館・道南の事業者が、道南の食材を使ったフードとスイーツを販売するこちらのブース。函館・近郊の豆腐店などで構成するグループ「はこだてのおとうふ屋さん」は、各店が作る寄せ豆腐の食べ比べセットなど、イベント限定商品を販売しました。   2021年に誕生した函館の酒蔵「五稜乃蔵(ごりょうのくら)」は、道産の酒造好適米を使い、函館亀尾地区の水で醸した日本酒「五稜」や関連製品を販売しました。   【マルシェブース】 函館・道南の生産者が育てた食材や地域産品を販売するこちらのブースにも、特色ある出店者が集まりました。 昆布生産量日本一のまち・函館が誇る「函館真昆布」をPRするブース「函館真昆布処UMAMI」。真昆布製品や、真昆布の出汁で作ったお吸い物を来場者に紹介していました。   函館とロシアの歴史的な関わりを踏まえた新ご当地グルメとして2017年に誕生した「はこだて焼きピロシキ」。この日は、鮭や鶏肉などさまざまな具材を使ったバリエーション豊かな「焼きピロシキ」が勢ぞろいしました。   【学生が主役、限定販売コーナー】 高校生や短大生が企画・考案した弁当やスイーツなどを販売する大人気コーナー。函館大妻高校は、道南の自然の恵みを詰め込んだ変わり種おにぎり2種を販売。清尚学院高校は、厚沢部産の黒豆を使ったパウンドケーキと七飯産りんごを使ったブラウニーを販売し、それぞれ1時間ほどで完売しました。   【キッチンステージ】 プロの料理人たちがライブキッチン形式で技を披露する「キッチンステージ」。道南の旬食材を使い、家庭でも作れる料理の数々が紹介されました。   【体験ブース】 野菜の飾り切りやおにぎり作り、ケーキのデコレーションなど、料理にまつわるさまざまな体験が無料でできるブースとして開設されました。日本さばけるプロジェクト実行委員会による「日本さばける塾in北海道」では、脂がのった近海産のホッケを小学生がさばき、ホッケフライにして試食する体験を行いました。 天候にも恵まれ、2日間でのべ19000人が来場した「はこだてFOODフェスタ2023」。あらためて、函館・道南の食の魅力の豊かさを再認識する機会になりました。

はこだてグルメサーカスで函館の食の魅力を発信

2022/9/16
はこだてグルメサーカスで函館の食の魅力を発信

函館最大級の食のイベント「はこだてグルメサーカス2022」が9月3日~4日に開催され、2日間で計13万人が来場しました。   3年ぶりの開催となった今年は、函館・道南と東北、函館と空路でつながる東京・名古屋・大阪などから78店が出店し、各地の名物料理や各店自慢のグルメなどを販売しました。   今年7月に函館朝市内にオープンしたブリのアンテナショップ「函館朝市地ブリショップ」が初出店。   ブリ節で出汁を取った「函館ブリ塩ラーメン」や、ブリの切り身を揚げた「函館ブリたれカツ」などを提供し、近年漁獲量が急増している函館産ブリの新たな食べ方を来場者にPRしていました。   函館農水産物ブランド推進協議会は、2021年に誕生した函館の酒蔵「五稜(ごりょう)」や、道南産の酒米を弘前市の六花酒造が醸した酒「巴桜」を試飲付きで紹介。   同協議会ブースでは函館産の採れたて野菜も販売し、海産物だけではない函館の食の魅力を来場者にアピールしていました。

料理人のお仕事体験「フランス料理の世界にふれよう」開催

2022/1/25
料理人のお仕事体験「フランス料理の世界にふれよう」開催

函館市内の小学4~6年生を対象とした函館市の主催講座「料理人のお仕事体験 フランス料理の世界にふれよう」が1月12日に開催され、16名が参加しました。フランス料理店「maison FUJIYA Hakodate(メゾン フジヤ ハコダテ)」オーナーシェフの藤谷圭介さんと支配人の山内武さんが講師を務め、料理の楽しさとテーブルマナーを子どもたちにレクチャーしました。 藤谷さんは、フランス風のハンバーグ「カイエット」と、付け合わせの「じゃがいものグラタン」の調理を実演。子どもたちも調理の一部と皿への盛り付けを担当しました。 参加した子どもたちからは「普段とは違う少し高級なハンバーグなどを作れて楽しかった」「キッチンに入って料理を作ることができたので、満足できた」「テーブルマナーが分かって勉強になった」「将来レストランで働こうと思った」といった声が聞かれました。   料理に興味を持ったきっかけについて「実家が漁師で両親は朝忙しかったため、子どもの頃から自分が朝食作りを担当するようになり、そのうちに本を見たり自分で食材を買いに行ったりして工夫して作るようになった」と話す藤谷シェフ。「小学校の頃から料理人をずっと夢見ていた。今も『もっと上手に、もっとおいしい料理を作れるようになりたい』とふくらみ続ける夢を追っている」とも。子どもたちに向けて「いつか仕事をする時には、いつまでも愛せる仕事、誇りに思える仕事に就いてほしい。そんな仕事ができるだけでも幸せだし、それで生活できるのは素晴らしいことです」と語り掛けていました。   続いて、山内支配人が基本的なテーブルマナーを解説。ナイフとフォークの持ち方や席を立つ時のマナー、ナプキンの正しい使い方など、スマートに見える振る舞い方を実演しました。   ナプキンの使い方に続いて、ナイフとフォークの正しい使い方も練習しました。目の前のショープレート(飾り皿)に料理が載っているイメージで、ナイフとフォークを動かします。   普段はスタッフしか入れない厨房で、藤谷シェフの調理を見学。ひき肉に調味料を加えて手ごねし、ラグビーボール状に成形するまでの一連の手順を見学してから、4人ずつのグループに分かれて同じ工程を実習しました。「牛肉に比べて水分量の多い豚肉の割合を多くすることで、よりジューシーに仕上がる」「脂が手の温度で溶けて味が変わってしまうため、肉は冷たいままこねる」など、おいしく調理するためのコツも学びました。   盛り付けも子どもたちが担当。藤谷シェフと同店の調理スタッフが焼き上げたカイエットと付け合わせのグラタンをセンス良く盛り付け、仕上げにソースをお好みの量注いだら完成です。   完成した「北海道産豚のカイエット じゃがいものグラタン添え」。   習ったばかりのテーブルマナーを守りながら、全員で試食。「もう普通のハンバーグには戻れない」「家でも作ってみたい」との声が上がっていました。   講座の結びに「今日のレシピを持ち帰り、家でもお父さんお母さんに作ってあげてほしい」と呼び掛けた藤谷シェフ。「これを機に食の仕事に興味を持ってもらえたら」と未来の料理人候補に期待を込めていました。

函館産イワシをイタリア風フライに、「リトルシェフ養成講座」開催

2021/12/23
函館産イワシをイタリア風フライに、「リトルシェフ養成講座」開催

函館市内の小学生親子を対象とした料理教室「リトルシェフ養成講座」が11月27日に開催され、19名が参加しました。函館短期大学付設調理製菓専門学校の主催、函館市の共催。同校で教頭を務める吉田徹先生が、地元の食材を使った料理を親子向けにやさしくレクチャーしました。 今回は近年函館で漁獲が増えているイワシをテーマに、フライパンで作る「函館産イワシのフライ イタリア風」を親子で調理。七飯産の西洋ネギ「ポロネギ(リーキ)」を使ったポタージュも作りました。 父親と参加した小学校6年の近藤舜介さんは、「イワシのフライは言葉が出ないほどおいしくて、魚の旨みが口の中へ広がる感じでした。料理に関係する仕事は、将来やりたい仕事のひとつになりそうです」と、満足の笑顔を見せてくれました。 イワシの調理は、生の魚を手でさばくところからスタート。同校の生徒たちがサポートに付き、ポイントを手際よく教えてくれました。手順通りに行うと、中骨がきれいに外れます。   開いたイワシにまぶすパン粉は、細かく砕いたパセリと粉チーズ入り。色がきれいで香りも良く、「家でも使ってみたい」との声が。   少量の油をひいたフライパンで、パン粉をまぶしたイワシを片面ずつじっくりと揚げていきます。衣がきつね色に変わってきたら食べごろです。   きれいに揚がったイワシのフライを、参加者それぞれのセンスでお皿に盛り付けます。   完成した「函館産イワシのフライ イタリア風」。パセリ入りの衣をまとったイワシが白いお皿に映えます。   自分で調理した料理を試食。サクッと揚がったフライと、西洋ネギのやさしい甘みが広がるポタージュに大満足!   試食の時間を利用して、料理の道を志した理由や料理の世界の楽しさについて、今日の講座を手伝ってくれた同校の生徒にインタビュー。参加した児童は、料理人の卵たちの話に興味深そうに聞き入っていました。   調理体験終了後、同校の山本仁志校長から参加した児童全員に「リトルシェフ認定証」が授与されました。  

日本調理技能コンクール 2021年の函館市長賞は菊池隆大さん

2021/11/16
日本調理技能コンクール 2021年の函館市長賞は菊池隆大さん

函館割烹調理師会が和食料理人の調理技術向上などを目的に毎年実施している「日本調理技能コンクール」。今年は11月1日に審査が行われ、各賞が決まりました。8日には応募作の盛り付け写真パネルが函館市役所1階市民ホールに展示され、市民にお披露目されました。 本年は12名の応募の中から「炭火割烹 菊川」の花板・菊池隆大さんが、最優秀賞の「函館市長賞」に選出されました。 今回のテーマは、コロナ収束後に観光客向けに供することを想定した「ランチ御膳」。3,000円で実際に提供可能な料理とし、ブリ、サンマ、ゆり根の3つの食材を必ず用いることが条件とされました。 菊池さんは、ブリは道南生まれの銘柄米「ふっくりんこ」と組み合わせて揚げ物に、サンマは年輪焼きにし、八寸のなかの一品に盛り込みました。ゆり根は地元特産のタラの白子やきのこ類と組み合わせ、さらに地酒の酒粕を用いたグラタンにして出品。「課題素材だけでなく、地元の食材によりこだわった。地域のことをより深く理解し、良い料理を作りたい」と語ります。 菊池さんの経歴は「料理人名鑑」をご参照ください。 函館市長賞受賞作「美食のまち函館」菊池隆大(提供:函館割烹調理師会)   各賞の受賞者は下記のとおりです。(敬称略) ■ 函館市長賞 菊池隆大(炭火割烹 菊川) ■ 函館割烹調理師会会長賞 佐藤 祐平(うにむらかみ 函館駅前店) ■ 北海道全調理師会函館支部支部長賞 三田 佑弥(炭火割烹 菊川) ■ 北海道日本調理技能士会会長賞 古寺 健(うにむらかみ 本店) ■ 函館湯の川温泉旅館協同組合理事長賞 岩館 昌人(旅館一乃松)   例年は会場で盛り付けし試食の審査を行いますが、昨年からはコロナ感染防止のため、盛り付けは写真による審査となりました。(提供:函館割烹調理師会) 「函館市長賞」受賞の菊池隆大さん(炭火割烹 菊川)

「函館料理アカデミー」ダイジェスト動画を公開しました

2021/10/12
「函館料理アカデミー」ダイジェスト動画を公開しました

函館市経済部が主催し、8月26日に実施した料理人向け講座「函館料理アカデミー」第1弾のダイジェスト動画をYoutubeで公開しました。 当日は、世界各国の料理イベントや海外のシェフとの料理セッションなどに数多く参加している石川県金沢市の料亭「日本料理 銭屋」主人の髙木慎一朗さんが「訪日観光客をもてなす料理人の役割とは」と題して講演。講演に続いて、石川県の郷土料理「治部煮」をさまざまな食材で作る調理実演を行いました。 動画「函館料理アカデミー第一回ダイジェスト 髙木慎一朗氏」ではこの様子を、約18分にまとめています。ぜひご覧ください。  

料理人向け「函館料理アカデミー」を実施しました

2021/9/2
料理人向け「函館料理アカデミー」を実施しました

函館市が主催する料理人向け講座「函館料理アカデミー」の第1弾が8月26日に開催されました。   石川県金沢市の料亭「日本料理 銭屋」主人の髙木慎一朗さんが講師を務め、「訪日観光客をもてなす料理人の役割とは」のタイトルで講演しました。その内容をレポートします。   「日本料理 銭屋」は、ミシュランガイド北陸版で2016年、2021年とも2つ星を獲得している名店。二代目主人の髙木さんは海外のさまざまな料理学会に登壇して日本料理の技法を紹介しているほか、世界各国の料理イベントや海外のシェフとの料理セッションなどにも数多く参加しています。   こうした経験を踏まえたうえで髙木さんは、「外国人のお客さんでも、(日本料理に触れる点で)相当な良い経験を積んでいる方は、一般的な日本人よりもはるかに敏感な味覚を持っている」と説明。「外国人だから○○が好きに違いない」「外国人には日本料理の繊細なだしの味が分からない」といったような誤った先入観を持たないことが大切だと指摘しました。   銭屋を訪れた外国人客が、万葉集や伊勢神宮の神事を引き合いに出して同席者にアワビの説明をしたというエピソードを紹介し、「日本料理を食べに来る外国人の多くは、味を楽しみに来るのではなくその背景にある歴史や文化を楽しむために来ている」とも話しました。   そのうえで、外国人をもてなすためには(1)料理の技術(2)歴史や文化に精通していること(3)外国語で自分の料理を説明できること(4)価値観の多様性を認識することの4つが必要だと説明しました。   最後に、吉兆の創業者・湯木貞一がヨーロッパ食べ歩きの旅から帰国した後に記した「世界の名物 日本料理」という言葉を紹介。「日本料理が世界で一番というわけではないが、世界にも似たようなものはなく、我々は大事にしなければならない」とその意味を解説し、「皆さんがそれぞれお持ちのアイデア、技術、経験をどう生かすかという点で、インバウンド対策を考えるのは非常に良いチャンス」と参加者を激励しました。   講演に続いて、石川県の郷土料理「治部煮」をさまざまな食材で作る調理実演を行いました。   「函館料理アカデミー」は、今年度中にあと2回の開催を予定しています。 2019年だけでも海外に26回出張したという髙木さん。コロナ拡大以降は行っていませんが、今なお各国のホテル・レストランから「いつになったら来られるのか」とオファーがあるそうです 「料理人は料理だけを伝承する役割にとどまらず、外国人にとっては日本を代表する文化の担い手に既になっている」と話す髙木さん 石川県を代表する郷土料理「治部煮」を題材に、伝統的な鴨肉と道南地域の食材を使った調理例を実演しました 北斗市・おぐに牧場の黒毛和牛と函館近海産のタラを使って治部煮を調理する髙木さん 海外では日本の食器を使わずに日本料理を提供するよう求められることも多いことから、今回は治部煮椀のほか、皿を使った盛り付け例も披露しました

「縄文」モチーフのスイーツが続々登場

2020/9/26
「縄文」モチーフのスイーツが続々登場

函館市の垣ノ島遺跡・大船遺跡などを含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、ユネスコの世界文化遺産登録に向けて、国からの推薦書提出、専門機関による現地調査実施など、着々とその歩みを進めています。こうしたなか、世界文化遺産登録への機運を高めようと、函館の菓子店などでは、国宝「中空土偶(愛称:カックウ)」をモチーフにしたスイーツが続々と商品化されています。 【どら焼き】 JR函館駅前の千秋庵菓寮ハコビバ店では、店頭で仕上げる生どら焼きに、世界文化遺産登録を応援する「縄文DOHNANプロジェクト」のキャラクター「カックー」の愛らしい焼き印をつけて販売しています(2020年9月末まで)。ミニサイズの生どら焼きは、通年販売。ふわふわの生地に生クリームや小豆あんなどをはさんだ商品で、抹茶、イチゴ、小豆、そして秋限定のモンブランを加えた4種を販売。1個250円(税込)。店内でのイートインで、またはテイクアウトもできます(消費期限は当日中)。 【クッキー】 洋菓子店のプティ・メルヴィーユでは、「カックー」をかたどったクッキー「かっクッキー」を販売。甘さを抑えたバター風味のクッキーで、「カックー」の顔と全身の2種類があります。10枚箱入り1,000円(税込)、6枚袋入り600円(税込)。函館駅前、金森赤レンガ倉庫内などにある同社の全4店舗で購入できます。 また、「土偶ッキー(どぐっきー)」は、縄文ファンにはよく知られている人気商品です。社会福祉法人かいせいが製造販売する手作りクッキーで、リアルな中空土偶が焼き印されています。酸化防止剤無添加で、北海道産小麦などの原材料にこだわり、風味よくサックリした食感が特徴。2019年函館圏優良土産品推奨会で最高賞を受賞しました。 12枚箱入り800円(税込)。津軽海峡フェリー函館ターミナル売店、どんぐり2号店(函館市地域交流まちづくりセンター内)、渡島総合振興局売店で販売しています。   函館・道南の和洋菓子店や関連企業などで構成する函館スイーツ推進協議会では、現在、函館縄文スイーツロゴマークを策定中。今後も縄文をモチーフとした新商品が期待されます。

市街地にチャルメラ響かせ、バスラーメン営業中

2020/7/2
市街地にチャルメラ響かせ、バスラーメン営業中

「函館元祖バスラーメン」は小型バスを改装したラーメン店。湯の川温泉の一角で夜間営業したり、近年は大型クルーズ船が来港した際にふ頭で営業するなど、本格的な函館ラーメンの味わいとユニークな営業形態が相まって、函館名物のひとつにも挙げられる人気店です。店主の丸山憲雄さんは、ラーメン作り40年のベテラン。長年、函館を訪れる観光客に愛されてきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大とともに、客足がぱったりと途絶えてしまいました。そんな中、「ぜひ家の前に来て作って欲しい」という市民の要望があり、バスを走らせながら売り歩くことを決意。開業当初には小さなワゴン車で市内を巡回していたこともありましたが、3月から約20年ぶりに巡回での営業を再開させました。 巡回は、午後5時~10時の間で、曜日ごとに区域が決まっています。現在は市内の石川地区や西旭岡地区などを巡り、週末の日中には、戸井地区にも出向きます。住宅街に入ると、チャルメラの音をスピーカーから響かせ、バスをゆっくりと進めます。声が掛かれば停車し、その場で調理して玄関先まで配達。チャルメラを聞きつけ、どんぶり片手に家の前でバスを待つ常連さんもあるそうです。なお、巡回営業ではテイクアウトのみ(どんぶり持ち込み、またはテイクアウト用容器)の対応になります。 出発前、自宅の駐車場奥に設えたキッチンには、入念に仕込みをする丸山さんの姿が。スープは、豚丸骨や鶏のガラやモミジ、香味野菜などを使い、隠し味には函館真昆布も入れ、ゆっくりと丁寧に炊いていきます。このスープの特徴が最も引き出されるのが、函館の王道「塩ラーメン」。シンプルな味わいに、年配の人ならば昔懐かしいラーメンを思い出し、どこか郷愁を感じるかもしれません。 「コロナが早く収束し、観光客が戻ることをひたすら願っている」という丸山さん。 湯の川温泉に観光客が戻ったら、車内飲食を主体とした温泉街での定点営業を再開します。 【湯の川温泉営業場所】国道278号松倉橋たもと(湯の川観光ホテル隣) 問合せ:函館元祖バスラーメン Tel:090-2873-7173 注文を受けるとバスを止め、丸山さんは運転席から車内の後部に移動し、さっそく仕事にかかります。長年使い込まれたキッチンで手早く調理。 この日は妻の寿子さんが同乗。長年の常連さんの自宅前で、車内から手渡します。 澄んだスープの塩ラーメンはこの店の一番人気。やわらかでひときわ大きなチャーシューが載り、麺はスープの旨味をしっかりとまといます。 週末の日中には、昆布漁が盛んな函館市東部の戸井地区も巡回。チャルメラを鳴らして、ゆっくりとバスを進めます。